公示第110号 
          
  一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可及び事業計画 
 変更認可申請等事案の処理方針について 
       
 一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可及び事業計画変更認可 
申請等については、事案の迅速かつ適切な処理を図るため、審査項目及びその適合基 
準に関する処理方針を下記のとおり定めたので公示する。 
       
      
   平成15年2月28日 
       

                     北陸信越運輸局長 園田 良一 
       

                 記

○許可(貨物自動車運送事業法第3条、第35条第1項)
 許可申請事案に対する審査は、貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)第
5条及び第6条第1項並びに同法第35条第3項及び第4項の規定するところにより、
厳正かつ公平に行うものであるが、次の項目については、それぞれの適合基準により
審査する。
 なお、審査にあたっては、必要に応じて事実関係を確認するための書類の提出を求
めることとする。


T.一般貨物自動車運送事業の許可(特別積合せ貨物運送を除く。)
項 目
適   合   基   準
1.営業所
(1)使用権

 申請者が、その建物について1年以上の使用権原を有するもので
 あること。(自己所有の場合は、登記簿謄本を添付。借入の場合
 は、契約期間が1年以上の賃貸借契約書の提示またはその写しの
 提出をもって使用権原を有するものとする。なお、賃貸借の契約
 期間が1年に満たない場合であっても、契約満了時に自動的に当
 該契約が更新されると認められるものは、使用権原を有するもの
 とみなす。)
(2)立地条件  都市計画法(昭和43年法律第100号)、農地法(昭和27年
 法律第229号)、建築基準法(昭和25年法律第201号)及
 び消防法(昭和23年法律第186号)その他関係法令に抵触し
 ないものであり、その旨の宣誓書の提出があること。
(3)規模  事業遂行上、適切な規模であること。(適切な規模とは、営業所
 としての専有面積が10u以上の場合、または10u未満であっ
 ても、机、椅子、電話等の事業運営上最低必要限度の設備を有し、
 かつ、運行管理面においても支障のないものと認められる場合を
 いう。)
2.事業用自動車
(1)車両数

@営業所毎に配置する事業用自動車の数は種別(貨物自動車運送事
 業法施行規則第2条第1項第3号で定める種別)毎に、5両以上
 であること。(けん引自動車、被けん引自動車を含む場合の車両
 数の算定は「けん引自動車1両+被けん引自動車1両」を1両と
 する。)

Aけん引自動車、被けん引自動車の保有比率については、最低車両
 台数を上回る部分の規制はしないものとする。

B霊柩運送または一般廃棄物運送を行う事業及び一般的に需要が
 少ないと認められる島しょ(他の地域と橋梁による連絡が不可能
 なもの。)の地域における事業を経営しようとする場合にあって
 は、@にかかわらず、取扱い貨物、営業区域等を限定する等9.
 に掲げるところにより条件を付することによって当該事業の経
 営を許可することができるものとする。
(2)使用権  使用権原を有するものであり、次の書面の提出により判断するも
 のとする。
 ア.自社(者)保有車両の場合は、自動車検査証の写し
 イ.購入による場合は、車両売買契約書等の写し
 ウ.リース契約による場合は、契約期間が1年以上であるリース
   契約書の写し。なお、契約期間が1年に満たない場合であっ
   ても、契約満了時に自動的に当該契約が更新されると認めら
   れるものは、使用権原を有するものとみなす。
(3)構造  計画車両の大きさ構造等が輸送する貨物に適切なものであること。
3.車庫
(1)位置

 原則として営業所に併設するものであること。ただし、併設でき
 ない場合は、平成3年6月25日運輸省告示第340号に適合す
 るものであること(当該営業所からの直線距離が、新潟県、長野
 県にあっては5q以内、富山県、石川県にあっては10q以内に
 設置されるものであること。)。
(2)立地条件 @都市計画法(昭和43年法律第100号)、農地法(昭和27年
 法律第229号)、建築基準法(昭和25年法律第201号)及
 び消防法(昭和23年法律第186号)その他関係法令に抵触し
 ないものであり、その旨の宣誓書の提出があること。

A計画車両の通行において出入口の前面道路については、車両制限
 令に適合するものであり、その確認は幅員証明書により行うこと
 とする。(国道については、当該幅員が車両制限令に適合してい
 るものとみなす。)
 また、交通保安上支障がないものであること。(必要に応じて、
 警察当局へ照会等を行うこととする。)
(3)収容能力 @車両と車庫の境界及び車両相互間の間隔が50p以上確保され、
 かつ、計画車両の全てを収容できるものであること。

A他の用途に使用される部分と明確に区画されており、敷地内にお
 ける車両の通行に支障がないこと。
(4)使用権  申請者が、その土地、建物について1年以上の使用権原を有する
 ものであること。(自己所有の場合は、登記簿謄本を添付。借入
 の場合は、契約期間が1年以上の賃貸借契約書の提示またはその
 写しの提出をもって使用権原を有するものとする。なお、賃貸借
 の契約期間が1年に満たない場合であっても、契約満了時に自動
 的に当該契約が更新されると認められるものは、使用権原を有す
 るものとみなす。)
4.休憩・睡眠施設
(1)位置

 営業所または車庫に併設または隣接している等乗務員が有効に利
 用することができる位置にあること。
(2)規模  乗務員が有効に利用できる適切な規模及び設備を有する施設で
 あること。なお、乗務員に睡眠を与える必要がある場合には、少
 なくとも同時睡眠者1人当たり2.5u以上の広さを有すること。
(3)使用権  申請者が、その建物について1年以上の使用権原を有するもので
 あること。(自己所有の場合は、登記簿謄本を添付。借入の場合
 は、契約期間が1年以上の賃貸借契約書の提示またはその写しの
 提出をもって使用権原を有するものとする。なお、賃貸借の契約
 期間が1年に満たない場合であっても、契約満了時に自動的に当
 該契約が更新されると認められるものは、使用権原を有するもの
 とみなす。)
(4)立地条件  都市計画法(昭和43年法律第100号)、農地法(昭和27年
 法律第229号)、建築基準法(昭和25年法律第201号)及
 び消防法(昭和23年法律第186号)その他関係法令に抵触し
 ないものであり、その旨の宣誓書の提出があること。
5.管理体制
(1)運転者

 車両数及びその他の事業計画に応じた適切な員数の運転者が確保
 されるものであること。この場合、確保する運転者は貨物自動車
 運送事業輸送安全規則(平成2年運輸省令第22号)第3条第2
 項に違反する者でないこと。
(2)運行管理者  営業所毎に選任を義務付けられる員数の常勤の運行管理者が確保
 されるものであること。
(3)運行管理体制 @運行管理の担当役員等運行管理に関する指揮命令系統が明確であ
 ること。

A自動車運転者の勤務割及び乗務割が平成13年8月20日国土交
 通省告示第1365号「事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗
 務時間に係る基準について」に適合するものであること。

B車庫が営業所に併設できない場合には、車庫と営業所が常時密接
 な連絡をとれる体制を整備するとともに、点呼等が確実に実施さ
 れる体制が確立されていること。

C事故防止についての教育及び指導体制を整え、かつ、事故の処理
 及び自動車事故報告規則に基づく報告等の体制について、整備さ
 れていること。 
  
(4)整備管理者  選任を義務付けられる常勤の整備管理者が確保されるものである
 こと。ただし、外部委託する場合は、日常点検において運行可否
 の決定等、整備管理に関して確実に業務が実施される体制が確立
 されていること。
(5)危険物取扱者
等の有資格者
 石油類、高圧ガス、毒物、劇物等危険物の輸送を行うものにあっ
 ては消防法等関係法令に規定する危険物取扱者等の有資格者が
 確保されるものであること。
6.資金計画
(1)自己資金

@次により算定した所要資金の総額の2分の1以上の額の自己資金
 の確保が確実であること。

 ア.人 件 費 役員報酬及び健康保険料等の法定福利費を
含む2ヶ月分
 イ.燃料油脂費
   及び修繕費
燃料油脂費及び修繕費のそれぞれ2ヶ月分
 ウ.車 両 費 車両取得価格[改造費を含む](割賦の場
合は未払金を含む。)、リースの場合は1
か月年分のリース料金
 エ.土地・建物費 取得価格(割賦の場合は未払金を含む。)
賃借の場合は1か年分の賃借料及び敷金等
 オ.什器・備品等 取得価格(割賦の場合は未払金を含む。)
 カ.保 険 料 自賠責(共済)保険料、任意保険料及び危
険物を取扱う運送の場合は、当該危険物に
対応する賠償責任保険料のそれぞれ1ヵ年
 キ.各 諸 税 自動車税の1ヵ年分及び自動車重量税、自
動車取得税、登録免許税等
 ク.そ の 他 光熱水料、通信費、宣伝費、道路使用料そ
の他の費用の2ヶ月分
A自己資金とは、法人を設立しようとするものにあっては出資金の
 総額。既存の法人にあっては資本金及び剰余金(資本の部の総計)
 の総額(増資を行う場合はこれを加えたもの)とし、それぞれ次
 により確認する。
 ア.既存の法人の場合
  a.最近の事業年度における貸借対照表(場合によっては中間
    決算による貸借対照表)
  b.増資を行う場合には増資決議議事録及び出資者全員の出資
    引受書


 イ.法人を設立しようとする場合
    出資者全員の出資引受書 
 
 ウ.個人の場合
    資産目録


B事業計画の変更については、特に必要な場合を除き、資金計画に
 関する審査を省略する。
7.法令遵守 @自動車運送事業の遂行に必要な関係法令を遵守するものである
 こと。

A申請者(申請者が法人である場合にあっては、その法人の業務を
 執行する常勤の役員)が、次のア.イ.ウ.のいずれにも該当す
 る者ではないこと。

 ア.貨物自動車運送事業法または道路運送法の違反により、自動
   車その他の輸送施設の使用停止以上の処分または使用制限
   (禁止)の処分を受け、当該申請日において当該処分期間終
   了後3カ月(悪質な違反については6カ月)を経過していな
   い者

 イ.貨物自動車運送事業法または道路運送法の違反により、自動
   車その他の輸送施設の使用停止以上の処分または使用制限
   (禁止)の処分を受けた法人に、当該処分を受ける原因となっ
   た事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の
   役員として在任し、当該申請日において当該処分期間終了後
   3カ月(悪質な違反については6カ月)を経過していない者

 ウ.申請後において、貨物自動車運送事業法または道路運送法の
   違反により、自動車その他の輸送施設の使用停止以上の処分
   または使用制限(禁止)の処分を受けた者

 (注1)「常勤の役員」とは、相談役、顧問その他いかなる名称
     によるかを問わず、これと同等以上の職権または支配力
     をもって事業の経営に関与し、実質的に影響力を及ぼす
     者をいう。

 (注2)「悪質な違反」とは次の場合をいう。
   a.違反事実若しくはこれを証するものを隠滅し、または隠
     滅すると疑うに足りる相当の理由が認められる場合
   b.飲酒運転、ひき逃げ等の悪質な違反行為または社会的影
     響のある事故を引き起こした場合
   c.事業の停止処分を受けた場合

B新規許可事業者に対しては、自らの安全輸送に対する意識を高め
 るため許可書交付時等に指導講習を実施するとともに、事業開始
 後6カ月以内に実施される地方貨物自動車運送適正化事業実施機
 関の適正化事業指導員による巡回指導を実施するものとし、指導
 講習の未受講者及び巡回指導による改善が見込まれない場合等に
 は、監査等を実施するものとする。なお、地方実施機関の適正化
 事業指導員の巡回指導は、営業所、車庫、車両等の現況確認とと
 もに、関係法令の遵守状況を中心に実施するものとする。
8.損害賠償能力 @自動車損害賠償責任保険または自動車損害賠償責任共済に加入す
 るほか、一般自動車損害保険(任意保険)の締結等十分な損害賠
 償能力を有するものであること。なお、事業用自動車が100両
 以下の事業者にあっては、被害者一名につき保険金額は5,00
 0万円以上の任意保険に加入するものであること。

A石油類、化成品類または高圧ガス類等の危険物の輸送に使用する
 事業用自動車については、@に適合するほか、当該輸送に対応す
 る適切な保険へ加入する計画など、十分な損害賠償能力を有する
 ものであること。
9.許可に付する
条件
@新規事業者に対しては、許可に際し、許可後1年以内に事業を開
 始すべき旨の条件を付することとする。

A霊柩運送事業
 ア.霊柩運送のみを行う事業については、許可に際し、「霊柩運
   送に限る。」旨の条件を付することとする。
    なお、車両数が適合基準に満たない場合は「発地及び着地
   のいずれもが○○県の区域以外に存する貨物の運送を行って
   はならない。」旨を加えるものとする。

 イ.霊柩運送と霊柩運送以外の運送を兼営する場合については、
   許可に際し、「霊柩自動車による運送は、霊柩運送に限る。」
   旨の条件を付することとする。
    なお、霊柩運送の車両数が適合基準に満たない場合は「発
   地及び着地のいずれもが○○県の区域以外に存する貨物の運
   送を行ってはならない。」旨を加えるものとする。

B一般廃棄物運送のみを行う事業
 一般廃棄物運送のみを行う事業であって車両数が適合基準に満た
 ない場合は、許可に際し、「一般廃棄物運送に限る。」及び「発
 地及び着地のいずれもが○○市(町、村)の区域以外に存する貨
 物の運送を行ってはならない。」旨の条件を付することとする。

C一般的に需要が少ないと認められる島しょにおける事業
 一般的に需要が少ないと認められる島しょ(他の地域と橋梁によ
 る連絡が不可能なもの。)における事業であって車両数が適合基
 準に満たない場合は、許可に際し、「発地及び着地のいずれもが
 ○○島内の区域以外に存する貨物の運送を行ってはならない。」
 旨の条件を付することとする。
10.貨物自動車利
用運送を行う場
合の営業所関係
(1)使用権



 申請者が、その建物について1年以上の使用権原を有するもので
 あること。(自己所有の場合は、登記簿謄本を添付。借入の場合
 は、契約期間が1年以上の賃貸借契約書の提示またはその写しの
 提出をもって使用権原を有するものとする。なお、賃貸借の契約
 期間が1年に満たない場合であっても、契約満了時に自動的に当
 該契約が更新されると認められるものは、使用権原を有するもの
 とみなす。)
(2)立地条件  都市計画法(昭和43年法律第100号)、農地法(昭和27年
 法律第229号)、建築基準法(昭和25年法律第201号)及
 び消防法(昭和23年法律第186号)等関係法令に抵触しない
 ものであり、その旨の宣誓書の提出があること。
(3)規模  事業遂行上、適切な規模であること。(適切な規模とは、営業所
 としての専有面積が10u以上の場合、または10u未満であっ
 ても、机、椅子、電話等の事業運営上最低必要限度の設備を有し、
 かつ、運行管理面においても支障のないものと認められる場合を
 いう。)
(4)業務の範囲  「一般事業」または「宅配便事業」の別とする。
(5)保管体制  保管体制を必要とする場合は、保管施設を保有していること。
 ・保管施設は、所在地、面積、構造及び付属設備について、明記
  すること。

.一般貸物自動車運送事業の許可(特別積合せ貸物運送に限る。)
 特別積合せ貨物運送をする場合の一般貨物自動車運送事業の許可申請事案に対する 審査は、T.の審査項目に加え、次の項目について審査する。
項 目
適   合   基   準 
1.荷扱所
(1)使用権

@宅配便のいわゆる取次店等は、荷扱所に含めないものとする。

A申請者が、その建物について1年以上の使用権原を有するもので
 あること。(自己所有の場合は、登記簿謄本を添付。借入の場合
 は、契約期間が1年以上の賃貸借契約書の提示またはその写しの
 提出をもって使用権原を有するものとする。なお、賃貸借の契約
 期間が1年に満たない場合であっても、契約満了時に自動的に当
 該契約が更新されると認められるものは、使用権原を有するもの
 とみなす。)
(2)立地条件  都市計画法(昭和43年法律第100号)、農地法(昭和27年
 法律第229号)、建築基準法(昭和25年法律第201号)及
 び消防法(昭和23年法律第186号)その他関係法令に抵触し
 ないものであり、その旨の宣誓書の提出があること。
(3)規模  事業管理運営上支障のない規模であること。
2.積卸施設
(1)使用権

 申請者が、その建物について1年以上の使用権原を有するもので
 あること。(自己所有の場合は、登記簿謄本を添付。借入の場合
 は、契約期間が1年以上の賃貸借契約書の提示またはその写しの
 提出をもって使用権原を有するものとする。なお、賃貸借の契約
 期間が1年に満たない場合であっても、契約満了時に自動的に当
 該契約が更新されると認められるものは、使用権原を有するもの
 とみなす。)
(2)立地条件 @営業所または荷扱所に併設するものであること。

A都市計画法(昭和43年法律第100号)、農地法(昭和27年
 法律第229号)、建築基準法(昭和25年法律第201号)及
 び消防法(昭和23年法律第186号)その他関係法令に抵触し
 ないものであり、その旨の宣誓書の提出があること。
(3)規模 @施設は、貨物の積卸機能のみならず、荷捌き・仕分け機能、一時
 保管機能を有するものであること。

A施設の取扱能力は、当該施設に係る運行系統及び運行回数に見合
 うものであること。
3.営業所及び荷
 扱所の自動車
 の出入口
 複数の事業用自動車を同時に停留させることのできる積卸施設を
 有する営業所及び荷扱所の自動車の出入口については、当該営業
 所及び荷扱所が「自動車ターミナルの位置、構造及び設備の基準
 を定める政令」(昭和32年政令第320号)第4条及び第6条
 第1項の基準により、当該出入口の接する道路における道路交通
 の円滑と安全を阻害しないものであること。
4.運行系統及び
 運行回数
@運行系統毎の運行回数は車両数、取扱い貨物の推定運輸数量、積
 卸施設の取扱能力等から適切なものであること。

A取扱い貨物の推定運輸数量及びその算出基礎が、的確なものであ
 ること。

B運行車の運行は、少なくとも1日1便以上の頻度で行われるもの
 であること。ただし、一般的に需要の少ないと認められる島しょ、
 山村等の地域における区間では、1日1便以下でも差し支えない
 ものとする。
5.積合せ貨物
 管理体制
@貨物の紛失を防止するための適切な貨物追跡管理の手法または設
 備を有すること。

A貨物の滅失・毀損を防止するために、営業所及び荷扱所において
 適切な作業管理体制を有すること。

B貨物の紛失等の事故による苦情処理が的確かつ迅速に行いうる体
 制を有すること。
6.運行管理関係  自動車運転者の勤務割及び乗務割が平成13年8月20日国土交
 通省告示第1365号「事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗
 務時間に係る基準」に適合するものであること。




V.特定貨物自動車運送事業の許可

 次の項目について審査する。
項 目
適   合   基   準
1.運送需要者
(1)特定の運送
  需要者

@単数の者に特定され、当該荷主の輸送量の大部分の輸送量を確保
 できるものであること。
 ・当該荷主が宅配便等一部小口貨物を依頼している場合を除いて
  その荷主の総輸送量の80%以上の取扱いが可能であること。

A運送契約の締結及び運送の指示を直接行い、第三者を介入させな
 いものであること。
 ・常時、他の運送事業者による一車貸切輸送が行われていないも
  のであること。
   
2.営業所  T.―1.に同じ。
3.事業用自動車
(1)車両数

@営業所毎に配置する事業用自動車の数は、5両以上であること。

AT.―2.(1)A,Bに同じ。
(2)使用権  T.―2.(2)に同じ。
(3)構造  T.―2.(3)に同じ。
4.車庫  T.―3.に同じ。
5.休憩・睡眠
 施設
 T.―4.に同じ。
6.管理体制  T.―5.に同じ。
7.法令遵守  T.―7.に同じ。
8.損害賠償能力  T.―8.に同じ。
9.貨物自動車利
 用運送を行う
 場合
 T.―10.に同じ。
10.その他  特定貨物自動車運送事業の許可は、特定の運送需要者に付与する
 ものであり、既にこの許可を取得した事業者が、特定の運送需要
 者を新たに追加する場合は、特定貨物自動車運送事業の廃止及び
 一般貨物自動車運送事業の許可申請手続を要するものとする。


○事業計画の変更認可等(法第9条第1項、第3項・第35条第6項)
  一般貨物自動車運送事業の事業計画変更等の申請及び届出に関する審査は、次の項
目についてそれぞれ審査する。
 なお、審査にあたっては、必要に応じて、事実関係を確認するための書類の提出を求
めることとする。

1.事業計画の変更の認可及び届出の受理
(1)事業計画変更のうち、次の事項については、T.またはU.の基準に適合するも
  のであること。
  @営業所の位置、自動車車庫の位置及び収容能力、休憩・睡眠施設の位置及び収容
   能力、特別積合せ貨物運送をするかどうかの別、貨物自動車利用運送を行うかど
   うかの別。
    また、特別積合せ貨物運送をする場合には、営業所及び荷扱所の位置、積卸施
   設の取扱能力、運行系統並びに運行日及び運行回数。

  A新たに霊柩自動車を配置し、または、新たに普通車を配置しようとする場合の事
   業用自動車の種別の変更の事業計画変更認可。

  B事業計画変更のうち事業規模の拡大となる申請については、申請者(申請者が法
   人である場合にあっては、その法人の業務を執行する常勤の役員)が、次のア.
   イ.ウ.のいずれにも該当する者ではないこと。
     ア.貨物自動車運送事業法または道路運送法の違反により、自動車その他の
       輸送施設の使用停止以上の処分または使用制限(禁止)の処分を受け、
       当該申請日において当該処分期間終了後3カ月(悪質な違反については
       6カ月)を経過していない者

     イ.貨物自動車運送事業法または道路運送法の違反により、自動車その他の
       輸送施設の使用停止以上の処分または使用制限(禁止)の処分を受けた
       法人に当該処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人
       の業務を執行する常勤の役員として在任し、当該申請日において当該処
       分期間終了後3カ月(悪質な違反については6カ月)を経過していない
       者
      ウ.申請後において、貨物自動車運送事業法または道路運送法の違反により
       自動車その他の輸送施設の使用停止以上の処分または使用制限(禁止)
       の処分を受けた者

    事業規模の拡大となる申請とは、新たに特別積合せ貨物運送及び貨物自動車利
    用運送を行おうとする場合のほか、営業所の新設(増設に限る。)、自動車車
    庫の新設、位置の変更(収容能力の拡大を伴うものに限る。)、運行系統の新
    設をしようとするものをいう。
 

(2)事業用自動車の数の変更の事前届出
  @事業用自動車の種別毎の数の変更については、別に定める届出書及び添付書類に
   より、実施予定日の5日前までに提出し、その内容が真正なものであること。

  A増車については、届出者が当局管内において、貨物自動車運送事業法及び道路運
   送法違反により車両使用停止(禁止)以上の処分を受けている場合、増車実施予
   定日において、その処分期間が終了しているものであること。

(3)事業計画変更の事後届出
   北陸信越運輸局長が指定する区域内における営業所の位置の変更については、車
  庫との距離制限上支障ないものであること。

(4)運輸協定等締結に伴う事業計画変更
   事業用自動車、車庫、休憩・睡眠施設並びに積卸施設等の共同使用及び幹線の共
  同運行に伴う事業計画の変更の認可申請及び届出に係る場合は、協定書等の提示を
  すること。


2.運送約款の認可(法第10条第1項)
(1)貨物自動車運送事業法施行規則第11条に規定される記載事項が明確に規定さ
  れていること。                                                    

(2)運賃・料金の収受、運送の引受け等について合理的なものであり、かつ、不当
  に差別的でないものであること。                                       

(3)損害賠償等に関し、利用者との契約内容が不明確なものでないこと。

(4)宅配便、引越輸送等特殊な運送サービス等の独自の約款の設定(変更)を行お
  うとする場合は、当該サービスの特殊性が認められるものであること。


3.事業の譲渡譲受の認可                                                    
  事業の全部を譲渡譲受の対象とするものであり、T.基準に適合するものである
 こと。

4.合併、分割または相続の認可
   T.の基準に適合するものであること。 

5.事業の休止及び廃止の届出
  事業の全部を休止し、または廃止する場合に限ることとし、事業の一部の休止ま
 たは廃止については、事業計画の変更の手続を行うこと。
                                                    

6.その他
  特定貨物自動車運送事業の事業計画等の認可申請(届出)については、この処理方
 針を準用するものとする。









附   則
 (適用の日)
1.この処理方針は、平成15年4月1日から適用する。
2.「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請事案の処理方
 針について」(平成14年7月1日付け公示第27号)及び「一般貨物自動車運送
 事業及び特定貨物自動車運送事業の事業計画の変更等に関する処理方針について」
 (平成14年7月1日付け公示第28号)は、平成15年3月31日限りで廃止する。
 (係属事案に関する経過措置)
3.この処理方針適用の日以前に受理した事案の平成15年4月1日以降における処
 理については、次によるものとする。
 @「車両数」及び「法令遵守」に関する審査については、1.にかかわらず、なお、
  旧処理方針(平成14年7月1日付け公示第27号)により処理する。
 A上記@以外の事項(「許可に付する条件」を含む。)については、この処理方針
  により処理する。